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撮影合宿、ペンギンと旅をする。

60歳といえば定年退職の歳だ。

セカンドライフや悠々自適などという羨ましい言葉も思い付く。

私事で言えば、定年もなければ退職金もない。

死ぬまで働くしかない。

獣と同様だ。

まあ人とて動物だから従うことに文句はないが、

余裕の老後というのも夢ではあった。

 

ケモノの末路と同じく、寄る年波に身体も頭も弱り、なかなか辛いものがある。

今回は七菜乃さんの撮影合宿だったが、撮影案がまとまらずにご迷惑をかけた。

これは明らかに頭が弱っている。

去年末からドイツの編集者と次の本の編集をどうするか話し合っていた。

画像の整理も済まないうちに、相手方から以前出した Upskirt Voyeurという写真集のような編集をしたいと言って来た。

この写真集は日常的な会食や遊びに行ったスナップやらモデルやアシスタントとの日常も入っている。

勿論、作為的な非日常なのだが。

 

まだモデルもアシスタントも京阪神に住まれていて、楽しい撮影が出来ていた。

最近はモデルさんはほぼ東京。

アシスタントはデジタルで身軽になったので頼まなくなった。

そんな訳で日常的なスナップは激減した。

日常スナップを増やすべく、今回は菜乃さんにペンギンを背負って旅に出てもらおうと考えていたが、

二度三度と迷いが出て、上手くまとまらない撮影だった。

七菜乃さんとの付き合いも7年目に入るが、あまり外に出ることはなく過ごしている。

「日常の非日常シリーズ」という変な日常は撮っているのだが・・・

今回、編集で色々と画像を見直していて気に入った5年前の一枚。

激しい逆光で以前は処理できなかったものを何とかレタッチする。

 

当時は撮影とも遊びともつかない撮影が多く、それらがUpskirt Voyeurの核となった。

遊びと本気の狭間に良いものが現れる。

しかしタマや榴美さんには下品だと評判は悪かった。

それまでのモノクロペパーに着色された作品とは違い、

デジタル写真はなんとも明け透けだった。

そこから6年が経ち、既にデジタルでしか撮影をしなくなってしまった。

たった6年なのだが、状況が著しく移り変わりなんとも隔世の感がある。

村田 兼一 | 撮影・制作 | 00:44 | - | - | - | - |

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